台湾旅行②

3月15日 2日目 AM

 

ひとりだけ6時に起きる。ブラインドをあげると外は曇り。窓ガラスに水滴がついていて、雨が降ったみたい。のんびりと洗面をし、7時に息子と夫を起こす。朝食をラウンジで食べるかみんなが使うレストランに行くか迷う。が、ラウンジの使える部屋に泊まれることもめったにないだろうということでラウンジに行くことにする。受付できかれると思うので、部屋の番号を覚える。「スリー、ファイブ、ワン、トゥー。」1フロア上の36階で降りて、ラウンジの入り口でお姉さんに部屋の番号を訊かれる。私が「スリーシックス・・・」と言いかけて夫が訂正する。3512。これすら言えないでどうして大学に入れたのだ?

ラウンジはこじんまりしていて、お金持ちそうな人がのんびりと朝食を食べていた。なんとなく、ひとりで来ているビジネスマンが多いような感じ。このホテルのあるエリアはビジネス街らしい。

メインの料理を注文できるとのことで、オムレツを頼む。エッグベネディクトと迷ったけど、オムレツがあると頼まずにはいられないのです。エッグベネディクトは明日にしよう。夫はワッフルを頼んでいた。

ビュッフェをとりに行く。サラダ、チーズ、いろんな種類のパン、フルーツ、点心、おかゆ。数は多いわけじゃないけど全部おいしそう。そして美しい。ホテルの朝食ビュッフェがめちゃくちゃ好きなので写真をたくさん撮る。食パンをトースターにいれてじっと待っていると、スタッフのお姉さんが「席までもっていくわよ」と言ってくれた。ここの女性スタッフはみんなきりっとして美しい。真っ赤な制服がとてもよく似合っている。

オムレツは、予想していたトロトロふわふわオムレツではなく、なんというか卵焼きっぽいやつだった。おいしくなくはない。ビュッフェでとってきたものは軒並みおいしかった。外資系のホテルの洗練された味。もちろん台湾は朝ごはんがおいしくて有名なことは知っているが、小さい子連れで朝から活動は厳しいので今回はホテルで済ませる。息子、ワッフルと果物をたくさん食べられてうれしそう。

 

食べ終えて部屋に戻る。エレベーターを待っていると、外国人に短く何かを話しかけられる。夫も短く応える。私はどちらも聞き取れず、「なんて?」ときいたら「Good morning だよ・・・」と呆れられる。「グッド モーニング って言われると思ってるやろ?」そのとおりです。

部屋に戻り、パソコンで仕事の少し長めのメールを返信したかったことを思いだす。さっきのラウンジでパソコン貸してくれるかも、と思いひとりでラウンジに戻ると、さっき受付にいたお姉さんが、あらさっきの・・・といった顔をする。「キャナイユーズ ラップトップ コンピュータ?」と訊くと、にこっと笑って私を席に座らせ、「ちょっと待っててね」というようなことを言ってどこかへ行った。英語、通じたな・・・としばし感動する。しばらくしてお姉さんがMacbookAirを持って戻ってきた。お礼を言い、gmailにログインしようとする。が、当たり前だが中国仕様のmac。@の出し方がわからない。なんとか探しあてログインするも、メール本文を打つ時点で、これは日本語入力できへんなと悟る。ものの3分で諦め、お姉さんにお礼を行ってmacを返し、すごすご部屋に引き返す。メールはスマホで返すことにした。

 

今日は14時から九份、十份に行くツアーを申し込んでいる。それまで時間があるので、歩いて10分くらいのところにある臨江街という市に行くことにする。ここは夜市が有名だけど昼も市が立っている。中華街みたいな華やかな雰囲気ではなく、地元の人が使う市場という感じ。夜はもっと派手みたい。鮮やかな色の果物がぎっしり並んだ店、生肉をでっかい包丁でぶった切って吊るしてる店、饅頭っぽいものを売ってる店が多い。魚もちょこちょこ売っている。服も売っている。そんなに広くない道にはまあまあの往来があって、その人混みの中をオートバイがブンブンいいながら通る。道の真ん中で、腕が肘あたりまでしかない上裸のおじさんが物乞いをしている。店の人と地元の人が、がなり合うような感じで話している。メインの通りから細い路地が伸びていて、そっちにも店がある。濁った水がところどころに溜まっている。息子にはこの市がどんな風に見えているんだろうか?

せっかくだしおみやげに何か買おうかなと思っていたけど、圧倒されてなにも買えなかった。売られてるものはパックになんか包まれていなくて、そのまま並べられたり吊るされたりしている。野菜や果物は見た目が悪いものも間引かれずに売られているし、肉は臓物っぽいものも並んでいる。多分衛生的ではないんだと思う。だから買いたくないということではなくて、なんというか売っている人も売られてるものも勢いがありすぎて怯んでしまった。日本での自分の生活が、いかにクリーンなところだけをきりとった世界なのか、みたいなことを考えてしまった。夫もあまりしゃべらず、お互い言葉少なに市を通り抜け、ぼーっとしながら別の道を通ってホテルに戻る。ホテルには無印良品が入っていて、日本と同じものが売られている。夏物のインナーを持ってきていなかったので買い足す。

 

部屋に戻ると息子が食べ散らかした果物類は回収されて、新しい果物にリセットされていた。ツアーに行く前に昼ごはんを食べたいが、外に食べにでる気力がない。とりあえず30分ほどベッドに横になる。息子はまたりんごを齧っている。

そういえばラウンジで軽食を食べれるってお姉さんが言ってたな、と思い出し、本日3回目のラウンジ。人はまばら。朝食の並んでいたところに、1口サイズのケーキ、サンドイッチ、スコーン、パンが並んでいる。アフタヌーンティーっていうやつだろうか。とても美しくおいしい。コーヒーと紅茶を頼み、お腹を満たす。息子、旅行中はジュースもお菓子も食べ放題で幸せそう。